・『機動戦士Zガンダム/星を継ぐ者』
かつて放送されたTVアニメ・『Zガンダム』を再編集・再構成したものの第1弾である。
正直、これの放送当時は私も幼く、また別に富野ファンでもガンダムファンでも無かったし、アニメ雑誌やTVで内容をチラリと観た事はあっても、どうもとっつきにくくて敬遠していた。
なのでせいぜい、キーワードとして「連邦」「ティターンズ」「エゥーゴ」
「アーガマ」あと「『Z』で好きなMSはMk-2とバウンド・ドッグとキュベレイと百式とハンブラビーとサイコガンダムMk-2」(なぜか無意識に永野デザイン多し…苦笑;)「ハマーン様はイイ女」「エマさんとファは可愛い」
「シャアの新しい名前はクワトロ・バジーナ」「カミーユは女のような自分の名前を嫌っている屈折したニュータイプの少年」「カミーユは後でフォウ・ムラサメとくっつく」「カミーユは最終回で精神崩壊する」…くらいの前知識しかなかった(偏ってるっていうな)。
現在 TV版を復習中につき余り昔と比べられないが、せいぜい今の私が言えるのは新規パートの主要キャラの動画絵くらい、せめて安彦絵に似せてくれ
…てな位か(。。)<感想になってNeeeeeee
・『宇宙戦争』
んおぉぉぉぉぉぉ、お、面白いいぃぃっっっ!!!*
SF映画の、そしてスピルバーグの原点回帰。
考えてみればかつてSFという物はある種の恐怖とも紙一重であり、スピルバーグは『ジョーズ』や『ジュラシック・パーク』でも解るように、恐怖を描く名手でもあった。
スピルバーグ→娯楽SF→『E.T.』や『未知との遭遇』等と、ほのぼのハートフルSF作品に惑わされてはいけないのだ(『未知との…』だって、観ようによってはカナリ怖い←その昔 軽くトラウマ;)。
私は原作は未読なのだが(基本的に頭がのヨワイので小説は余り読まない…)、突如「外」から現れた未知の来訪者からの圧倒的な攻撃、この原作が発表された当時の読者の衝撃たるや、きっとこの映画での描写そのものだったろうとさえ思えた。
導入部~中盤までがこの作品の真骨頂だったが、古典オチの物足りなさは、それはそれで味わい深くて個人的にはそんなに不満でもなかったが、人によってはそれで魅力が半減したようなので、まぁ好きずきという事か(※ちなみに私はリメイク版 映画『タイムマシン』のオチもアリな人)。
同じスピルバーグ×トム・クルーズでのSFモノなら、先の『マイノリティ・リポート』よりもスリリングさが遥かに上だった。
でも原作の主人公が100年前の英国人のインテリで、現代版がNY在住のイタリア系労働夫じゃ大分違うな;(苦笑
ところどころに良くも悪くも「現代的アメリカ」が描写され、そこはツッコミ処でもあるが、個人的にはそんな部分も結構嫌いじゃなかったり(凄くイイ意味で頭が悪い、というか…^ ^;)。
トライポッドによる襲撃シーンがとにかくどれもこれも美しく、そこのスチルだけパネルにして飾りたいほどだった(本気で言ってます
明らかに「解っている人間」の仕事だ。 観ていて気持ちがいい。
カーラジオの放送で、その昔オーソン・ウェルズのラジオドラマ版で有名な報道シーンが再現されていたのもニヤリだった。
…いま気づいたが、このトライポッドのデザインと『マイノリティ…』での探査ロボット?みたいな奴、チョト似てる??
あと、娘役のダコタ・ファニングはムチャクチャ巧いんだけど正直 あの絶叫は 怖 い ('д`;)
・『戦国自衛隊 1549』
…………何というか、上映が始まって素で10秒で飽きた。
昔の千葉真一版の方の『戦国…』とは、設定からいきなり違う。
後者は、正直余り記憶が補完されてないままなのだが;、もっとタイトルイメージ通りの破天荒な勢いがあったと思う。
脚本原案に 昨今売れっ子である小説家の福井 晴敏の名があったのだが、後で『ローレライ』の項でも述べるがこの人の小説って、映像化されたものを観る限り、もしかして実は別にそんなに面白くないんじゃないか等と ついつい勘ぐってしまう…単行本はいつもブ厚い上下巻とかだし、文章構成がよほど巧みなだけなのと違うか? どうも、発想の方は貧相に思えてならなかったのだが。
あと大本の「自衛隊が戦国時代に飛ばされた!」という時点で既にムチャクチャな基本設定なんだから(笑)、変な科学的屁理屈こねられても無粋に思えた。
あのーこれ観に来る客、別にそんな科学的根拠求めてないから(しかも、その根拠すらかなり強引&怪しい訳だが…)。
監督の演出力も、多分良くない。
せっかくの現代の自衛隊vs安土桃山の軍勢が合戦するというのに、肝心の合戦シーンに全然 華がない。
エキストラ1人1人の殺陣にすら一切魅力を感じられない(役者さん可哀相;
てか、剣の心得がない現代人がいきなり片手で太刀持ってグサーとか普通に有り得ないし…あああ、「解ってない人」の仕事だなこれは。
自衛隊員役の嶋 大輔なんか、中盤で「これ、俺の息子なんだ」と子供の写真を見せるシーンがあった時点で「あー、定番の死亡フラグ…」とか思ってたらほんとに死ぬし。
いくら何でもベタすぎて逆に笑った(しかも死に際のポーズが、若干『プラトーン』…orz
この映画の中で唯一面白いのは、ドラマ最新版『白い巨塔』での色物コンビ・伊武雅刀と高畑敦子と、平成の世で長髪のままスーツ着て街なかでおもむろに半端なゴザル口調で喋りだす戦国武士役の北村一樹だけだった。
むしろ見所は彼だけと言っても、たぶん過言じゃない…私の真の目的は、信長役の鹿賀丈史'のハズだったのに|||orz
あーあと安土城と具足のデザイン。 だ け 。
・『ローレライ』
上の『戦国…』とは公開時期そのものは逆なのだが、私の都合で観た順が逆転してしまった次第;。
が、それが幸か不幸か、この2作の共通点を見つけてしまった。
どちらも、内容の本質が同じ「クーデター物」なのだ。 動機も同じ。
そのテーマそのものは悪くないし作中で出される「答え」も嫌いじゃないのだが、それを2作立て続けに見せられると正直ちょっと萎える;…というか、
福井晴敏ってコレしか書けないのかとまで疑ってしまった。
あと多分絶対『エヴァ』好き、しかも綾波萌え属性の人に違いない(※憶測
作中で語られるローレライシステム自体は、正直オタクなら誰でも
1度は似たような設定を思いつくだろうベタさだと思ったが、まァ一応は認める(作中では、もっとシステムの脅威を押し出すべきだと思ったが…描写 弱)。
個人的に問題にしたいのは、ヒロインの存在。
華を添えたいのは解るが、あの露骨すぎる綾波っぽさがどうも作品を よりオタっぽく、陳腐にしたように思えてならない…あのテのヒロイン像はぶっちゃけ決して一般ウケはしないと思うし、オタ的に見ても「今更綾波?」感が拭えなかった(私には、だが)。
監督が元々 特撮・アニメ畑出身の樋口真嗣氏なので、戦闘シーンや破壊映像(笑)描写の美学っぷりはその辺は『戦国…』よりも全然見応えがあり、素直に楽しめた。
反面、せっかくの豪華キャストの割には、群像劇としては今イチだったか。
とにかく私としては終始気になってならなかったのが、架空戦記モノで、且つ今時の若者(笑)にも取っ付きやすく作る方向なのは良いが、それにしたって言葉遣いと態度が誰も彼もなってなかった事が一番腑に落ちなかった…
時代モノに限らず映画のリアリズムって、科学的考証だけでなく
そういう細かな文化的?な描写も充分含まれると思うのよね(・ω・`)
オチは完全に、下手に出来の良いハリウッド映画の見過ぎ。
私ならヒロインはもっと子供にして(これはこれで『AKIRA』か)、
オチは回想録でなく「彼らの活躍を知る者は、今や誰1人残ってはいない…」的に締めるかな。 …それはそれで臭いか(^ ^;)
・『スターウォーズ EP3/シスの復讐』
ジョージ・ルーカスやってくれた。 いやーヤラレタ!!*
冒頭から最後の最後まで付きまとう、しかもどんどん堕ちていく物凄い暗黒感。
よく考えたら、世界中のファンの誰もがオチを解ってるのに、誰もがここまで長年待ち望んだ最終章、というのも相当珍しいのでは(笑)
こんなに面白かったのに、公開前のような騒ぎを余り見かけないのは何故だろう?
…やっぱりダークサイドオチが不味いのかしら(それが良いのに~!
まんまとパルパティーンの口車に乗せられてしまったアナキンは はっきり言って人としてもジェダイ騎士としても「青かった」というか正直バカだったと思うが、この作品をリーマン物として見ると、愛する妻を守るために仕事一筋になり過ぎた結果、哀れ末路は…的なシチュに見えなくもない(或いは悪徳新興宗教にハメられた信者シチュ
終盤の、アナキンとパドメとの完全に見解がスレ違ったやり取りは男性原理と女性原理が極端に浮き彫りにされた感があり、「あー、これって案外リアルに普遍的な部分かも…?;」とか思えたり…
がッしかし、実はそれこそが男目線から見たファンタジーであって、現実には あーいう場面では、むしろ女の方が非常にシビアだったりするのだよな(・∀・)全部が全部でもないけども。
っつか正直、パドメとアナキンは禁忌の恋仲という事だったが
あんなに妊婦っぷりバレバレだったら別にそんな設定は無意味だったとおもu(アイター
今回個人的に見応えがあったのは、アナキンの堕ちっぷりや大迫力のアナキンvsオビ=ワン戦もさる事ながら、とにかくパルパティーンのハジケっぷりが1番面白かった。
正体を現わす頃には完全に「俺様の独壇場」と言わんばかりに、ジジイの癖にどんどん元気盛んになっていく辺り(笑)いや御達者な事で。
メイス・ウィンドウに わざと命を乞おうとする場面なぞは、次に来る「…なーんてな!!*」的場面が明白に読めるので思わずニヤついてしまった。
あと直接本筋とは関係ないが、後半でのアナキンvsオビ=ワン戦の際 オビ=ワンが「(愛弟子として)愛してたのに!」と叫んだ時は思わず心の中で、腐女子視点から思い切りツッコまずにはいられなかった…
「Σ告っちゃダメーーーー!!! これで世界中の腐女子にヤオイフラグが…!!;;」(滅
…余談だが『宇宙戦争』『EP3』を観る前にTVで『未知との遭遇』も観ており、改めて各作品の音楽担当であるジョン・ウィリアムズの楽曲の良さを思い知らされた。
ので、ちゃんとしたサントラも何枚か持ってはいたが、もっと各曲まとめて聴きたいと思い、なんか廉価版みたいなジョン・ウィリアムズ・ベスト的なCDを先日買ってみたらば、ジョン・ウィリアムズ作曲ではあっても演奏する楽団&指揮が全く別人の、いわゆる「歌ってるのは誰だか知らない奴ー@電気グルーヴ」的シロモノで、それはもうこっぴどくガッカリした…|||orz
何せ1曲目の『SWのテーマ』から、もうイントロから音が違うんだもの;
(もう2度と聴かNeeeee